| 未来予測は古来、科学技術を発展させる要因でした。ただ、電子1個の動きを予想するのとは違い、たとえば天気の予想となると考慮すべきファクターが星の数ほどあって、ものすごく難しい。そこでいろいろなテクニックが開発されるわけですが、最新の「予測」科学はどのくらいイケてるのか。数理的シミュレーション理論の専門家である著者が、天気・医学・経済の3分野に焦点を当てて解説してくれますが、著者の見解は結構辛口で、シミュレーション理論家への歯に衣着せぬ批判もされています。実際、天気予報は昔に比べれば当たるようになったけれど、長期予報はまだまだですよね。あの雨が降る「確率」って本当は何のことなのかも、自分が誤解をしていたらしいとわかり、私は驚きました。もちろんそれでも有効な成果はあり、そこも誠実にまとめられていて、この分野の成果と限界とが見えてきて面白いと思います。重版出来しましたので、この機会にぜひ。 |