お知らせ第10回ハヤカワSFコンテスト 最終選考結果発表 (2022/09/07) 9月5日(月)、第10回ハヤカワSFコンテストの最終選考会が東浩紀氏、小川一水氏、神林長平氏、菅浩江氏、小社編集部長・塩澤の5名により行なわれ、協議の結果、小川楽喜(おがわ・らくよし)氏の「標本作家」が大賞に、塩崎ツトム(しおざき・つとむ)氏の「ダイダロス」が特別賞にそれぞれ決定いたしました。受賞作は早川書房より2023年1月に単行本で刊行予定です。
詳しい選評は〈SFマガジン〉12月号(10月25日発売)に掲載いたします。 第10回ハヤカワSFコンテスト 大賞 小川楽喜(おがわ・らくよし) 「標本作家」 ●あらすじ 西暦80万2700年。人類滅亡後、高等知的生命体「玲伎種」に支配された地球。玲伎種は人類の文化を研究するため、数多の作家を蘇生させ、収容施設「終古の人籃」で小説を執筆させていた。不老不死の肉体と、願いを一つ叶えることを見返りに、標本化された作家たちは永遠に物語を紡ぎ続ける。しかし彼らの願いは、どれも歪んだ形で叶えられていて――現実と虚構、正史と偽史が混淆され、一つの巨大な物語を構築する、人類未踏の仮想文学史SF。 著者略歴:1978年生まれ。和歌山県出身。 特別賞 塩崎ツトム(しおざき・つとむ) 「ダイダロス」 ●あらすじ 1974年、ブラジル・マットグロッソ州。〈生命の泉〉計画に関与したナチスの生物学者、ヨシアス・マウラーを追跡するべく当地へ赴いたユダヤ人の文化人類学者アランと医師のバーネイズは、先の大戦での祖国敗北を否認する日本人移民・通称〈カチグミ〉の残党を追う日系人青年タテイシと行動を共にする。旅の果ての月夜、アランとタテイシは奇怪な刺青の少女を目撃し……。マジックリアリズム×バイオテクノロジーSF 著者略歴:1988年、埼玉県川越市生まれ。県立川越高校・明治大学農学部卒業。現在、会社員。 |