お詫びと展望(SFマガジン2022年2月号より)  
12月25日(土)に発売された「SFマガジン2022年2月号」の巻頭言を、オンライン上でも公開いたします。
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お詫びと展望 編集長就任のご挨拶にかえて

12月7日に更新された早川書房公式サイトの燹峺犬寮簇破棔彳箪犬涼羯澆砲弔い騰甬事にあるとおり、本誌がネット上で発表していた特集企画の内容とその後の対応をめぐって、読者の皆さまから様々なご批判をいただいております。
https://www.hayakawa-online.co.jp/new/2021-12-07-180928.html

このたびは本企画が、読者および作者の方々への配慮を欠いたままにネット上にて進行し、また迅速な管理対応ができなかったことを深くお詫びいたします。文芸誌としてあってはならないことであり、ご指摘を重く受け止めております。

SFは、誰であっても自由に楽しむことのできるジャンルです。しかし、本誌のこれまでの在り方が、性別や年齢などを問わず、本当に全ての読者に開かれてきたかといえば、決してそうではなかったと、これまで本誌に携わってきた者として責任を感じております。

本件を受けて、編集部でも企画の立案や編集活動、SNS上での情報発信に関して、今後の改善に向けて新たなポリシー・ガイドラインの作成を進めていくことになりました。本誌を手に取ってくださった方々を落胆させることのないよう、かつ、国内外の優れたSF作品やその潮流、他メディア・他ジャンルとの接点を幅広く紹介できるように、個々の企画を様々な観点から検討できる体制を強化し、細心の注意とともに熟慮してまいります。

本号の特集は「未来の文芸」。
2020年代を担う書き手による、最新の文芸と、未来への想像力についての特集です。
日本唯一であるSF専門の商業文芸誌の、編集体制が大きく変わった第1号として、新しい風を入れることを考え続けながら編集を行いました。結果として集まった言葉はすべて、この困難な時代にあって、未来を真摯に見据えているものばかりです。

文芸を愛する、あらゆる読者へ多様な作品を届けること。
そのために自らの偏りを自戒し、常に誌面の進歩を志向すること。
開かれた自由な世界へと手を伸ばし続けること。
もちろん時には、過去作品の再発見にも目を向けてまいります。

いま変わろうとせずして、本誌に未来を語る資格はありません。
SFを冠する誌名に恥じないように、今後一層の精進をいたします。

第11代SFマガジン編集長 溝口力丸
 
 
日付 : 2021/12/27 照会 : 32268
 
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