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2020年代の想像力 ―文化時評アーカイブス2021―23―

いま、「虚構」の価値はどこにあるのか?
現代を代表する作品群を完全網羅、宇野常寛の最新文化批評集

ポリティカル・コレクトネスとアテンション・エコノミーの間で、もはや表現の内実(虚構)よりも、作品を語るアクション(現実)の側に人々が強く快楽を覚える現代において、「虚構」の価値はどこにあるのか? 『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』『すずめの戸締まり』『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『怪物』『街とその不確かな壁』『鎌倉殿の13人』など、この時代を代表する作品の分析を通じて強大な「現実」に抗うための想像力を提示する、宇野常寛の最新文化批評30篇を一挙収録。

【目次】
○序にかえて──「虚構の敗北」について
○本書について
1.『街とその不確かな壁』と「老い」の問題
2.『怪物』と「幸福」の問題
3.『ブラッシュアップライフ』と「平凡」の問題
4.『シン・仮面ライダー』と「人間」の問題
5.『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』と「天才」の問題
6.『グリッドマン ユニバース』と「怪獣」の問題
7.『BLUE GIANT』と「体験」の問題
8.『First Love初恋』と「90年代」の問題
9.『機動戦士ガンダム 水星の魔女』と「箱庭」の問題
10.『THE FIRST SLAM DUNK』と「物語」の問題
11.『エルピス』と「正義」の問題
12.『silent』と「リア充」の問題
13.『鎌倉殿の13人』と「悪」の問題
14.『すずめの戸締まり』と「震災」の問題
15.『仮面ライダーBLACK SUN』と「左翼」の問題
16.『リコリス・リコイル』と「日常系」の問題
17.『初恋の悪魔』と「謎解き」の問題
18.『トップガン マーヴェリック』と「さまよえる男性性」の問題
19.『Gのレコンギスタ』と「老成」の問題
20.『SPY×FAMILY』と「家族」(と少年性)の問題
21.『ゴールデンカムイ』と「生き残ってしまった新選組」の問題
22.『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』と「イデオロギー」の問題
23.『犬王』と「彼岸」の問題
24.『シン・ウルトラマン』と「動機」の問題
25.『タコピーの原罪』と「人生」の問題
26.『カムカムエヴリバディ』と「戦後」の問題
27.『ドライブ・マイ・カー』と「性愛」の問題
28.『スーパーカブ』と「中距離の豊かさ」の問題
29.『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と「更生」の問題
○ボーナストラック:古畑任三郎の最高傑作はなぜSMAPとの対決篇なのか
○初出一覧
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商品情報

著者
宇野 常寛
刊行日
2023/08/22
種類
電子書籍
商品コード
0000614368

著者紹介

  • 宇野 常寛

    1978年生まれ。評論家。批評誌「PLANETS」「モノノメ」編集長。主著に『ゼロ年代の想像力』『母性のディストピア』(早川書房刊)、『リトル・ピープルの時代』『遅いインターネット』『水曜日は働かない』『砂漠と異人たち』。