

ハヤカワSFコンテストとは

早川書房はつねにSFのジャンルをリードし、21世紀に入っても、伊藤計劃、円城塔、冲方丁、小川一水、小川哲など新世代の作家を陸続と紹介し、高い評価を得てきました。いまやその活動は日本国内にとどまらず、日本SFの世界への紹介、さまざまなメディアミックス展開を「ハヤカワSF Project」として推し進めています。そのプロジェクトの一環として、世界に通用する新たな才能の発掘と、その作品の全世界への発信を目的とした新人賞が「ハヤカワSFコンテスト」です。中篇から長篇までを対象とし、長さにかかわらずもっとも優れた作品に大賞を与え、受賞作品は小社より単行本及び電子書籍で刊行します。さらに、趣旨に賛同する企業の協力を得て、映画、ゲーム、アニメーションなど多角的なメディアミックス展開を目指します。
第13回 ハヤカワSFコンテスト 応募要項
- 対象
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広義のSF。自作未発表の小説(日本語で書かれたもの)。
※ウェブ上で発表した小説、同人誌などごく少部数の媒体で発表した小説の応募も可。
ただし改稿を加えた上で応募し、選考期間中はウェブ上で閲覧できない状態にすること。
自費出版で刊行した作品の応募は不可。 - 応募資格
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不問
- 枚数
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400字詰原稿用紙換算100~800枚程度(5枚以内の梗概を添付)
- 原稿規定
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【紙原稿での応募】
A4用紙に縦書き。原稿右側をダブルクリップで綴じ、通し番号をふる。ワープロ原稿の場合は40字×30行で印字する。手書きの場合はボールペン/万年筆を使用のこと(鉛筆書きは不可)。
【WEB応募の場合】
PDF形式のみ可。通し番号をつけ、A4サイズに縦書き40字×30行でレイアウトする。※
生成AIなどの利用も可能だが、使用によって発生する責任はすべて応募者本人が負うものとする。応募原稿、梗概に加えて、作品タイトル、住所、氏名(ペンネーム使用のときはかならず本名を併記し、本名・ペンネームともにふりがなを振ること)、年齢、職業(学校名、学年)、電話番号、メールアドレスを明記した応募者情報を添付すること。商業出版の経歴がある場合は、応募時のペンネームと別名義であっても応募者情報に必ず刊行歴を明記する。
- 応募先
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〒101-0046
東京都千代田区神田多町2-2 株式会社早川書房「ハヤカワSFコンテスト」係 - 締切
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2025年3月31日(当日消印有効)
- 発表
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2025年5月に評論家による一次選考、6月に早川書房編集部による二次選考を経て、8月に最終選考会を行なう。結果はそれぞれ、小社ホームページ、早川書房「SFマガジン」「ミステリマガジン」で発表。
- 賞
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正賞/賞牌、副賞/100万円
- 贈賞イベント
- 2025年11月開催予定
- 出版
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大賞は、長篇の場合は小社より単行本として刊行、中篇の場合はSFマガジンに掲載したのち、他の作品も加えて単行本として刊行する。
- 諸権利
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受賞作および次々作までの出版権、ならびに雑誌掲載権は早川書房に帰属し、出版に際しては規定の使用料が支払われる。文庫化および電子書籍の優先権は主催者が有する。テレビドラマ化、映画・ビデオ化等の映像化権、その他二次的利用に関する権利は早川書房に帰属し、本賞の協力企業に1年間の優先権が与えられる。
- 応募原稿は返却いたしません。必要な方はコピーをお取り下さい。
- 他の文学賞と重複して投稿した作品は失格といたします。
- 応募原稿や審査に関するお問い合わせには応じられません。
- ご応募いただきました書類等の個人情報は、他の目的には使用いたしません。
第12回 ハヤカワSFコンテスト大賞

コミケへの聖歌
二十一世紀半ばに文明は滅んだ。東京は赤い霧に包まれ、そこから戻って来た者はいない。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は、原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは廃屋を改造した〈部室〉に集まり、タンポポの〈お茶〉を優雅に楽しみながら、友情に、部活に、マンガにと、青春を謳歌する。彼女ら《イリス漫画同好会》の次なる目標は〈コミケ〉、それは旧時代に東京の海辺に存在したマンガの楽園だ。文明の放課後を描く、ポストアポカリプス部活SF。
第12回 ハヤカワSFコンテスト大賞

羊式型人間模擬機
男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」は、その肉を捌き血族に食べさせることを生業としている。ついに大旦那が御羊になったある日、「わたくし」は儀式の準備を進めるが、一族の者たちは「御羊」に対して複雑な思いを抱いていた。かれらはなぜ、何代にもわたり血族の肉を食みつづけるのか。人間は/機械は、何のために存在するのか――第12回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞した異色の幻想SF。
第12回 ハヤカワSFコンテスト優秀賞

マイ・ゴーストリー・フレンド
売れない役者の佐枝子は、ホラー映画脚本家の紹介で、都内の団地で頻発する怪奇現象を調査するドキュメンタリー映像のレポーターを務めるが、老婆が斬首されたと噂の部屋で大蛇の這いずった跡を目撃し……ギリシャ神話の世界が現実を侵食するホラーSF大作!