SFエンターテインメントの新叢書 新☆ハヤカワ・SF・シリーズ


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第3期ラインナップ
○第10回配本 2017年8月
ジャック・グラス伝−宇宙的殺人者−
Jack Glass(2012)



アダム・ロバーツ Adam Roberts
内田昌之/訳

カバーイラスト:猫将軍

伝説的殺人者が提示する3つの謎。果たして解けるのか?

 遙か未来の太陽系、人類はウラノフ一族を頂点とする厳しい〈階層(ティア)〉制度に組み込まれた。貧困と圧政にあえぐ市民のまえに登場したのが、無法の父にして革命的扇動者――宇宙的殺人者、ジャック・グラスだった。彼の行くところには、つねに解決不可能な謎があった。脱出することができない宇宙の片隅にある監獄惑星、地球の重力下では持ち上げることができない凶器、どこにも弾丸が見当たらない凄まじい威力の銃撃……。哀れな囚人やミステリマニアの令嬢、太陽系一の警察官を巻き込みながら展開する、解けない謎の先にあるものとは? 注目の英SF作家が贈る、謎と冒険に満ちたSFミステリ。英国SF協会賞/ジョン・W・キャンベル記念賞受賞作。



○第9回配本 2017年6月
書架の探偵
A Borrowed Man(2015)



ジーン・ウルフ Gene Wolfe
酒井昭伸/訳

カバーイラスト:青井秋

巨匠ウルフによる“最新作”。目眩くSFミステリ

 図書館の書架に住まうE・A・スミスは、推理作家E・A・スミスの【複生体/リクローン】である。生前のスミスの脳をスキャンし、作家の記憶や感情を備えた、図書館に収蔵されている“蔵者”なのだ。そのスミスのもとを、コレット・コールドブルックと名乗る令嬢が訪れる。父に続いて兄を亡くした彼女は、死の直前、兄にスミスの著作『火星の殺人』を手渡されたことから、この本が兄の不審死の鍵を握っていると考え、スミスを借りだしたのだった。本に込められた謎とは? スミスは推理作家としての知識と記憶を頼りに、事件の調査を始めるが……。巨匠ウルフが贈る最新作にして、騙りに満ちたSFミステリ。




○第8回配本 2017年4月
母の記憶に
日本オリジナル編集



ケン・リュウ Ken Liu
古沢嘉通ほか/訳

カバーイラスト:牧野千穂

『紙の動物園』の著者が贈る、待望の最新短篇集。

不治の病を宣告された母は、誰より愛するひとり娘を見守り続けるためにある選択をする。それはとてつもなく残酷で、愛に満ちた決断だった……母と娘のかけがえのない絆を描いた表題作、明治時代、恐るべき巨大熊を捕らえに満州に赴いた探検隊が目にしたこの世ならざる悪夢を描いた「烏蘇里羆(ウスリーひぐま)」、脳梗塞に倒れ、入院した母を、遠隔存在装置を使用して異国から介護する息子の悲しみと諦念を描く「存在(プレゼンス)」など、今アメリカSF界でもっとも注目される作家が贈る、優しくも深い苦みをのこす物語16篇を収録した、待望の日本オリジナル第二短篇集。



○第7回配本 2017年2月
アロウズ・オブ・タイム
The Arrows of Time(2013)



グレッグ・イーガン Greg Egan
山岸真・中村融/訳

カバーイラスト:Rey.Hori

異なる時空で構築された、驚天動地の世界。シリーズ完結篇!

発進から六世代かけ、直交星群の反物質を扱う技術をも発展させた〈孤絶〉の科学者たち。ようやく故郷の惑星を救う目処がつき、帰還の途につくことに。だが、「時の矢」の反転で航宙に危険が増すくらいなら、母星が破滅してもかまわないと主張する帰還反対派もあらわれていた。対立が激化する〈孤絶〉で、未来からのメッセージを受けとるシステムの建設計画が発表される。稼働すれば、未来の事象のすべて、〈孤絶〉と故郷の運命もわかるというが……。わたしたちとは異なる時空の法則から構築された奇妙な宇宙で、奔放にアイデアをかけめぐらせた〈直交〉三部作、堂々の完結篇!



○第6回配本 2016年12月
爆発の三つの欠片(かけら)
Three Moments of an Explosion(2015)



チャイナ・ミエヴィル Greg Egan
日暮雅通ほか/訳

カバーイラスト:引地 渉

英国SFの雄、ミエヴィルによるダークでシュールな物語たち。

すっかり新しい広告のかたちのひとつとして定着した“爆発"――ロンドンにあらわれた新しい破壊芸術――を描く表題作。ある夜、娘と連れだって宿を出た男が特別区域コヴハイズであるものを待ち望む「コヴハイズ」。カードゲームに興じる勝負師たちのまえに突然現れた、ありえざるものをめぐる奇妙な物語「〈蜂〉の皇太后」。街で開催された豚の解体ショーで、豚の頭をかぶせられた男の身に降りかかった顛末を描く「祝祭のあと」……。英国SF界のトップランナーたるミエヴィルが贈る、ダークでシュールな物語28篇を収録した短篇集。



○第5回配本 2016年10月
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン
United States of Japan(2016)



ピーター・トライアス Peter Tieryas
中原尚哉/訳

カバーイラスト:John Liberto

第二次大戦で日独が勝利した世界。21世紀版『高い城の男』と称される衝撃作。

第二次世界大戦で日本とドイツが勝利し、アメリカ西海岸が日本の統治下におかれて、40年。巨大ロボット兵器「メカ」が闊歩するこの「日本合衆国」で、検閲局に勤める帝国陸軍の石村大尉は、特別高等警察の槻野課員の訪問を受ける。槻野は石村のかつての上官、六浦賀将軍の消息を追っているという。高名な軍事ゲーム開発者の六浦賀は、先の大戦でアメリカが勝利をおさめた改変歴史世界を舞台とするゲーム「USA」をひそかに開発し、アメリカ人抵抗組織に協力しているらしい。石村は槻野とともに六浦賀将軍を捜索することになるが――21世紀版『高い城の男』の呼び声が高い話題沸騰の改変歴史SF。

文庫版も同時発売 (上下)
新☆ハヤカワ・SF・シリーズ版には、カラー口絵がつきます。



○第4回配本 2016年8月
エターナル・フレイム
The Eternal Flame(2012)



グレッグ・イーガン Greg Egan
山岸真・中村融/訳

カバーイラスト:Rey.Hori

現代ハードSFの旗手イーガン〈直交〉三部作、第二弾!

故郷の惑星を直交星群との衝突による滅亡から救うため、 巨大ロケット〈孤絶〉が飛び立って数世代後。いまだその解決策が見つからないなか、 〈孤絶〉の天文学者タマラは、近傍を通過する天体〈物体〉を発見する。 この宇宙の特異な性質から、直交星群の物質でできた〈物体〉はただの岩ではなく、 母星帰還への道をひらくエネルギー源になるかもしれない!  光と物質の新たな法則を見いだそうとしていた物理学者カルラは、 タマラとともに〈物体〉探査チームに加わるが……。 現代ハードSFの旗手イーガンが、我々の世界とは異なる物理法則に 支配される宇宙を描いた〈直交〉三部作、第二弾!



○第3回配本 2016年6月
蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ二 囚われの王狼
The Grace of Kings(2015)



ケン・リュウ Ken Liu
古沢嘉通/訳

カバーイラスト:タカヤマトシアキ

英雄たちの戦いは激しさを増す。一大武侠活劇第二巻

人を惹きつけてやまない天性の魅力をもったクニ・ガルと、 皆殺しにされた一族の復讐の信念に生きる男マタ・ジンドゥ。 ザナ帝国打倒の旗印のもと、ふたりは永遠の友情を誓ったはずだった――。 帝国との戦いが激しさを増すなか、マタは鬼神のごとき活躍で都市を制圧していく。 いっぽうクニは驚きの奇策を講じ、帝国の首都パンでついに皇帝を捕らえる。 だが、ある行き違いから自身が裏切られたと思い込んだマタは、クニと袂を分かち、 覇王として即位することを宣言する。運命に選ばれたふたりの男を中心に、 戦いのなかで煌めく人の願いと祈りを描き出した一大武侠小説、第二巻・第一部完結篇。



○第2回配本 2016年4月
蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ一 諸王の誉れ
The Grace of Kings(2015)



ケン・リュウ Ken Liu
古沢嘉通/訳

カバーイラスト:タカヤマトシアキ

『紙の動物園』の著者が描く幻想武侠巨篇、開幕!

七つの国々からなるダラ諸島では、統一戦争に勝利したザナ国が他の六カ国を支配し、 皇帝マビデレが圧政を敷いていた。喧嘩っ早いが陽気で誰からも愛される青年クニ・ガルは、 日々気楽な暮らしを送りながらも、何か大きなことを成したいと夢見ていた。 いっぽう皇帝に一族を殺され、過酷な運命をたどってきた青年マタ・ジンドゥは、 皇帝を手にかけるその日のため研鑚を積んでいた。 行く手に待ち受ける数多くの陰謀と困難を乗り越え、ふたりはともに帝国の打倒を目指す。 権謀術数渦巻く国家と時代の流れに翻弄される人々を優しくも怜悧な視点で描き出す、 ケン・リュウの幻想武侠巨篇、開幕。



○第1回配本 2016年2月
ロックイン−統合捜査−
Lock In(2014)



ジョン・スコルジー John Scalzi
内田昌之/訳

カバーイラスト:星野勝之

アメリカSF界屈指の人気作家スコルジーが贈る、近未来SFサスペンス。

意識はあるのに体をまるで動かせない「ロックイン」状態を引き起こすパンデミックが発生した後の世界。 ヘイデンと呼ばれる患者たちは、アメリカ国内で400万人以上にのぼる。 だが疫病の最初の発生から20数年後の現在、ヘイデンは脳にニューラルネットワークを埋め込み、 ロボティクス技術と専用オンライン空間の利用で通常の生活を送れるようになっている。 そのひとりシェインは、ロボット「スリープ」を操る新人FBI捜査官。先輩捜査官とともに、 ヘイデンがかかわる殺人事件の捜査にあたるのだが……。




第3期ラインナップ今後の予定

刊行前の作品については仮題です。また、刊行予定は変更となる場合があります。

○第11回配本 2017年10月
隣接界
The Adjacent(2013)




(画像は原書カバーのものです)
クリストファー・プリースト Christopher Priest

プリーストの集大成ともいえる、さまざまなモチーフがちりばめられた多重世界もの。



刊行前の作品については仮題です。また、刊行予定は変更となる場合があります。


第2期ラインナップ

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最近刊行された作品から順に並べてあります。



○第13回配本 2015年12月
クロックワーク・ロケット
The Clockwork Rocket(2011)



グレッグ・イーガン Greg Egan
山岸真・中村融/訳

カバーイラスト:Rey.Hori

現代最高のSF作家イーガンの宇宙SF三部作、開幕!

わたしたちの世界とは少し違う、別の物理法則に支配された宇宙。 奇妙な現象「疾走星」の増加を調べる女性物理学者ヤルダは、彼女たちの惑星が壊滅間近であることを知る。 危機回避のための策は、いまのヤルダたちにはない。 しかし巨大ロケットを建造して深宇宙に送りだせば、この宇宙の特異性のためロケット内では無限の時間が生みだされる。 惑星上での数年のうちに現在よりはるかに科学技術を発展させ、惑星を救えるにちがいない!  計画への無理解と批判にさらされながら、ヤルダたちはこの前代未聞の大事業に取りかかるが……。



○第12回配本 2015年10月
神の水
The Water Knife(2015)



パオロ・バチガルピ Paolo Bacigalupi
中原尚哉/訳

カバーイラスト:影山徹

『ねじまき少女』でSF界を制覇した著者が、壮絶なリアリティで描く悪夢的未来。

近未来アメリカ、地球温暖化による慢性的な水不足が続くなか、巨大な環境完全都市に閉じこもる一部の富裕層が、 命に直結する水供給をコントロールし、人々の生活をも支配していた。 米西部では最後のライフラインとなったコロラド川の水利権をめぐって、 ネバダ、アリゾナ、カリフォルニアといった諸州の対立が激化、一触即発の状態にあった。 敏腕水工作員(ウォーターナイフ)のアンヘルは、ラスベガスの有力者であるケースの命を受け、 水利権をめぐる闇へと足を踏み入れていく……。 『ねじまき少女』で化石燃料の枯渇した世界を描いた作者が、水資源の未来を迫真の筆致で描く傑作。



○第11回配本 2015年8月
複成王子
The Fractal Prince(2012)



ハンヌ・ライアニエミ Hannu Rajaniemi
酒井昭伸/訳

カバーイラスト:鈴木康士

「ベストSF2012」第3位『量子怪盗』の続篇登場!

ときは遠未来。海王星軌道上の〈ジレンマの監獄〉から脱獄を遂げた名うての量子怪盗ジャン・ル・フランブール。 かれを救出したのは、戦闘サイボーグ少女ミエリと喋る宇宙船〈ペルホネン〉だった。 火星での冒険のすえ、過去の記憶と、謎の〈箱〉を入手したジャンは、次なる行き先を封鎖された地球へと定める。 いっぽう地球では、ソフトウェア生命である精霊(ジン)と暮らしたことで家族からなかば縁を切られていた有力者の娘タワッドゥドが、 姉から奇妙な命令を受けていた……。アラビアン・ナイトの世界と化した異形の地球で展開する、ポストヒューマン時代の冒険譚!



○第10回配本  2015年6月
王たちの道 3 ―自由への架け橋―
The Way of Kings(2010)



ブランドン・サンダースン Brandon Sanderson
川野靖子/訳

カバーイラスト:加藤俊章

石と嵐の世界を舞台に展開する絢爛たる戦争絵巻、完結!

高嵐を生き延びた後、カラディンは自分に不思議な力が宿っていることに気づきはじめた。 すぐに治る傷、自分を避けていく敵の矢。身体から発する淡い光。 命じられるままに、このままブリッジ兵として橋駆け(ブリッジラン)を続ければ、待っているのは恐るべき敵パルシェンディの手による確実な死だ。 カラディンは、破砕平原の裂け目をつたって脱走する計画をたてると同時に、生き延びるために部下の隊員に槍術を教え始める。 一方、名将ダリナルはパルシェンディとの戦いを終わらせ、〈死を呼ぶ嵐〉の襲来に備えるべく、ハイプリンス・サデアスと手を組んで、 敵軍に立ち向かうが……怒涛の大河ファンタジイ完結篇。



○第9回配本 2015年4月
紙の動物園
日本オリジナル編集



ケン・リュウ Ken Liu
古沢嘉通/編訳

カバーイラスト:牧野千穂

〈ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞受賞〉

ぼくの母さんは中国人だった。母さんがクリスマス・ギフトの包装紙をつかって作ってくれる折り紙の虎や水牛は、 みな命を吹きこまれて生き生きと動いていた……。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作ほか、 地球へと小惑星が迫り来る日々を宇宙船の日本人乗組員が穏やかに回顧するヒューゴー賞受賞作「もののあはれ」、 中国の片隅の村で出会った妖狐の娘と妖怪退治師の「ぼく」との触れあいを描く「良い狩りを」など、 怜悧な知性と優しい眼差しが交差する全15篇を収録した、テッド・チャンに続く現代アメリカSFの新鋭がおくる短篇集。

文庫版もあります (『紙の動物園』『もののあはれ』)



○第8回配本  2015年2月
王たちの道 2 ―死を呼ぶ嵐―
The Way of Kings(2010)



ブランドン・サンダースン Brandon Sanderson
川野靖子/訳

カバーイラスト:加藤俊章

ますます佳境へと入る、華麗なるファンタジイ巨篇、第2部!
ホイットニー賞、デイヴィッド・ゲメル・レジェンド賞受賞

高嵐のさなか、アレスカルの名将ダリナルは、やがて人類を襲う恐るべき死の嵐がやってくることを幻視した。 同時に何者かに「団結せよ!」と告げられた彼は、パルシェンディとの戦いを終わらせ、嵐の襲来に備えるべく、奔走する。 一方、破砕平原で味方の軍勢を通すために敵の矢面に立って谷間に橋を渡すブリッジ隊の隊長となったカラディンは、 あるときハイプリンス・サデアスの逆鱗に触れ、罰として高嵐が襲来する夜に宿舎の外に吊るされる。 恐るべき嵐に半死半生になりながらも、カラディンもまた人類に死をもたらす嵐の到来を幻視したのだ!  傑作ファンタジイ巨篇、待望の第2弾、登場。



○第7回配本 2014年12月
vN
vN(2012)



マデリン・アシュビー Madeline Ashby
大森望/訳

カバーイラスト:ふゆの春秋

5歳のフォン・ノイマン型ロボット、エイミーには
人間に危害を与えない「原則」が欠けていた……。

5歳のエイミーはフォン・ノイマン式自己複製ヒューマノイド「vN」の子ども。 vNの母親の「複成」で、人間の父親と3人で暮らしている。 しかし、彼女の日常は、卒園式の日に現れたvNの「お祖母ちゃん」、ポーシャの襲撃で一変した。 エイミーが母親を助けようと、ポーシャに噛みついて呑み込んだ途端、彼女の身体は急成長し、大人になったのだ……。 実はエイミーたちは、vNなら必ず備わっているはずの人間を傷つけないための安全機構が壊れていた。 危険なvNとして、あるいは人間の支配からvNを解き放つ鍵として、エイミーは追われることになるが……。 波乱万丈のジェットコースターSF。



○第6回配本 2014年10月
王たちの道 1 ―白き暗殺者―
The Way of Kings(2010)



ブランドン・サンダースン Brandon Sanderson
川野靖子/訳

カバーイラスト:加藤俊章

〈氷と炎の歌〉に匹敵する壮大無比な大河ファンタジイ開幕!

何千年ものあいだ、石と嵐の世界ロシャルは全能神から遣わされた十人の使徒により守られてきた。 だがその彼らも〈無をもたらすもの〉との終わりなき戦いに力つき、あとには人類を見捨てた〈光の騎士〉伝説と、破片剣と破片鎧という武器だけが残された。 そして4500年後……アレスカル国とパルシェンディとの同盟締結を祝う宴の夜、 サージ結束者にして破片剣の使い手〈白き暗殺者〉によって国王ガヴィラルが弑されてのち、ロシャル全土は血で血を洗う新たなる激動の時代に突入した!  ホイットニー賞、デイヴィッド・ゲメル・レジェンド賞に輝く、壮大なスケールのファンタジイ絵巻、開幕!



○第5回配本 2014年8月
オマル2 ―征服者たち―
Les Conquerants d'Omale(2002)



ロラン・ジュヌフォール Laurent Genefort
平岡敦/訳

カバーイラスト:鷲尾直広

ヒト族、シレ族、ホドキン族の3種族による激烈な紛争が勃発し、のちに暗黒時代とよばれるシレ暦9世紀中頃。 ヒト族の英雄ジェレミア中尉は、最高司令官ハイダール大元帥から密命を受ける。 半世紀前にシレ族から鹵獲した超兵器を境界地域まで運び、それを使って極秘任務を達成せよというのだ。 一方、ステイ高原の巨大ピラミッドに参集した3種族の大使たちが、26年に一度のアエジール族との交渉を開始しようとしていた頃、 太陽の光を遮って地表を闇と冷気の世界へと変える「闇のプレート」が突如出現し、ヒト族の領域を侵しつつあった…… 壮大なスケールのプラネットオペラ、待望の第2弾! 『オマル―導きの惑星―』続篇。



○第4回配本 2014年6月
SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと
How to Live Safely in a Science Fictional Universe(2010)



チャールズ・ユウ Charles Yu
円城塔/訳

カバーイラスト:朝倉めぐみ

SF界/文芸界注目の俊英が描く家族小説の傑作

「僕」はタイムマシンの修理とサポートを担当する技術者で、個人用タイムマシンに乗って時間のはざまを漂っている。 電話ボックス大の空間で暮らす僕にとって、UIのタミーと非実在犬のエドはかけがえのない存在だ。 家族は父と母の三人だけど、母は同じ時間を繰り返すループ・サービスに入ったきりだし、 ガレージでタイムマシン開発をしていた父は失踪中で、時空のどこにいるのか不明だ。 あるとき、修理工場でタイムマシンから僕が降りてくるのを目撃した僕は、とっさに「もうひとりの自分」を撃ってしまった!?  最悪のパラドックスに陥った僕は……。アメリカ小説界注目の俊英の家族小説を、円城塔の翻訳で贈る。



○第3回配本 2014年4月
オマル―導きの惑星―
Omale(2001)



ロラン・ジュヌフォール Laurent Genefort
平岡敦/訳

カバーイラスト:鷲尾直広

『ハイペリオン』を凌ぐ壮大なSF叙事詩、開幕!

総面積は地球の5000倍にもおよぶ巨大惑星オマル。そこではヒト族、シレ族、ホドキン族の3種族が暮らしていた。 何世紀にもおよぶ壮絶な抗争の末、65年前に結ばれたロプラッド和平条約により、いまはかろうじて平和が保たれていた。 そんな3種族共同統治区プラットフォームジャンクションの大港に停泊中の巨大飛行帆船イャルテル号をめざし、 今、種族も年齢も出自もまったく異なる6名の男女が向かっていた。彼らが手にするのは謎めいた卵の殻と22年も前に購入された乗船券(チケツト)。 彼らの目的は? そしてイャルテル号の行く手には? フランス有数のSF賞、ロニー兄賞受賞に輝く壮大なSF叙事詩!



○第2回配本 2014年2月
レッドスーツ
Redshirts(2012)



ジョン・スコルジー John Scalzi
内田昌之/訳

カバーイラスト:影山徹

〈ヒューゴー賞/ローカス賞受賞〉新任少尉が探査任務中の宇宙艦で直面した奇妙な謎とは!?
大人気〈老人と宇宙〉シリーズの著者が贈る冒険SF

銀河連邦の新任少尉ダールは、憧れの宇宙艦隊の旗艦イントレピッド号に配属される。 未知なる宇宙への冒険の旅のはじまりだ。 しかし、彼と新人仲間はすぐに艦で奇妙なことが起きていると気づく。 任務でのクルーの死亡率が異常に高いのに、艦長たち上級士官はまるで死なず、 緊急時には謎の装置に頼って問題を解決しているのだ。 この世界では何が起こっているのか?  自分たちの命がなにものかに操られていると疑い、イントレピッド号の謎を解こうとするダールたちは、 やがてとんでもない真実と直面することになる……。 アメリカSF界屈指の人気作家による、宇宙冒険ユーモアSF。



○第1回配本 2013年12月
白熱光
Incandescence(2008)



グレッグ・イーガン Greg Egan
山岸真/訳

カバーイラスト:Rey.Hori

現代最高のSF作家イーガンの8年ぶりの長篇。
遙かなる未来の宇宙を舞台に、人類の子孫の旅と、奇妙な世界の異星人の活躍を描きだすハードSF。

はるかな未来、150万年のあいだ意思疎通を拒んでいた孤高世界から、 融合世界に住むラケシュのもとに、使者がやってきた。 衝突事象によると思われる惑星地殻の破片が発見され、 未知のDNA基盤の生命が存在する可能性があるというのだ。 その生命体を探しだそうと考えたラケシュは、友人パランザムとともに銀河系中心部をめざす! 周囲を岩に囲まれ、〈白熱光〉からの熱く肥沃な風が吹きこむ世界〈スプリンター〉の農場で働くロイ −−彼女は、トンネルで出会った老人ザックから奇妙な地図を見せられ、思いもよらない提案をもちかけられるが…… 現代SF界最高の作家による究極のハードSF。


第1期ラインナップ



リヴァイアサン ―クジラと蒸気機関―
Leviathan
スコット・ウエスターフェルド Scott Westerfeld 小林美幸/訳

文庫版もあります

第六ポンプ
Pump Six and Other Stories
パオロ・バチガルピ  Paolo Bacigalupi 中原尚哉・金子 浩/訳

文庫版もあります

サイバラバード・デイズ
Cyberabad Days
イアン・マクドナルド Ian McDonald 下楠昌哉・中村仁美/訳


ベヒモス ―クラーケンと潜水艦―
Behemoth
スコット・ウエスターフェルド Scott Westerfeld 小林美幸/訳

文庫版もあります

ブラックアウト
Blackout
コニー・ウィリス Connie Willis 大森 望/訳

文庫版もあります (上下)

量子怪盗
The Quantum Thief
ハンヌ・ライアニエミ Hannu Rajaniemi 酒井昭伸/訳

文庫版もあります

ゴリアテ ―ロリスと電磁兵器―
Goliath
スコット・ウエスターフェルド Scott Westerfeld 小林美幸/訳

文庫版もあります

言語都市
Embassytown
チャイナ・ミエヴィル China Mieville 内田昌之/訳


オール・クリア 1
オール・クリア 2

All Clear
コニー・ウィリス Connie Willis 大森 望/訳

文庫版もあります (上下)

夢幻諸島から
The Islanders
クリストファー・プリースト Christopher Priest 古沢嘉通/訳




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