宇宙創造の一瞬をつくる──CERNと究極の加速器の挑戦
商品詳細
光速の99.9999991%まで加速、衝突――
ビッグバン1兆分の1秒後の状況を作り出す。
史上最大の加速器が解き明かす宇宙と物質の謎を
現場の熱気とともに紹介する、迫力の科学ノンフィクション。
CERN(ヨーロッパ原子核研究機構)がスイス・ジュネーヴ郊外に建設した世界最大の巨大加速器LHC(大型ハドロンコライダー)。全長27 kmの地下トンネルで陽子を光速の99.9999991%まで加速、衝突させ、ビッグバンの1兆分の1秒後の状況を作り出す。
素粒子物理学の標準モデルの正しさを証明する「神の粒子」ヒッグスボゾンの発見、未知のダークマターの手掛かりやひも理論が示唆する余分な時空次元の証拠の発見など、LHCは素粒子物理や宇宙論の分野で新時代を切り開くと期待されている。ブラックホール騒ぎやダン・ブラウンが小説にCERNで作られた反物質粒子を登場させたことでも有名となった。稼働を始めたLHCの姿と、それが解き明かしていく宇宙と物質の謎を、科学者や技術者たちの熱気とともに解説する科学ノンフィクション。
目次
第1章 爆発する陽子
第2章 LHCと宇宙の構造の理解を目指す長年の探究
第3章 CERNという場所
第4章 史上最大の装置を作る
第5章 LHCbと行方不明の反物質の謎
第6章 リチャード・ファインマンと標準モデルの序曲
第7章 「誰がこんなもの注文したんだ」――飛んでいくレプトンの発見
第8章 自然の対称性、ヤン=ミルズ理論、クォーク
第9章 ヒッグスを追う
第10章 赤いカマロの中でヒッグスが現われる(そして三つのボゾンが生まれる)
第11章 ダークマター、ダークエネルギー、宇宙の運命
第12章 ひもと隠れた次元を探す
第13章 CERNでブラックホールは作られるか?
第14章 LHCと物理学の未来
あとがき
謝辞
付録A LHCの検出器のしくみ
付録B 粒子、力、標準モデル
付録C 本書で登場した重要な物理原理
注
参考文献
0000111342
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