〈ウィッチャー〉40周年―― 世界的ファンタジーの金字塔、その文学的偉業を祝して

●1986年に発表された短篇小説、世界的なムーブメントへ
2026年、〈ウィッチャー〉シリーズは、アンドレイ・サプコフスキがポーランドのSF・ファンタジー雑誌〈ファンタスティカ〉Fantastykaに最初の短篇を発表して以来、40周年を迎えます。このできごとは、現代ファンタジーにおいてもっとも長く愛される文学作品世界のひとつの誕生の瞬間でした。
誕生から40年。本シリーズは一過性のブームにとどまらず、文化的・文学的に価値を示し続け、世界的なエンターテインメント・フランチャイズへと発展してきました。全9作からなる〈ウィッチャー〉シリーズは、全世界で3,000万部以上を売り上げ、42以上の言語、80の地域で出版され、いまなお新しい読者を獲得し続けています。
また、この記念すべき40周年は、2024年末に著者の母国ポーランドで刊行されたシリーズ最新作『ウィッチャー カラスの十字路』につながる節目の年でもあります。『ウィッチャー カラスの十字路』は2025年に世界各国で同時発売されました。
サプコフスキの作品は、複雑な道徳的判断、政治的な奥行き、そして従来のファンタジーの類型を覆す手法で高く評価され、国内外で数多くの栄誉に輝きました。主な受賞歴に、世界幻想文学大賞功労賞(2016年)、デイヴィッド・ゲメル・レジェンド賞(2009年)、ユーロコン最優秀作家賞(1996年)およびユーロコン・グランドマスター(2010年)、文化功労章「グロリア・アルティス」金メダル(2025年)などがあります。2024年には、〈フォーブス〉誌により「史上最高のシリーズ作品30選」のひとつに選出されました。
ポーランドで生まれ、多様なメディア展開を通じて、世界的な文学の礎となった〈ウィッチャー〉シリーズ。その本質はあくまで物語にあり、その語りの力こそが、40年を経てもなおシリーズの発展を支え続けています。
●著者コメント
「ウィッチャー」という最初の短篇を書いたとき、長期的に続ける計画はありませんでした。ただ良い物語を書きたいと思っただけです。ゲラルトがポーランドを越えてこれほど遠くまで旅をするとは想像もしませんでした。
40年後の今も、読者の皆さんが〈ウィッチャー〉シリーズに戻り続けてくださることに感謝します。
――アンドレイ・サプコフスキ
●世界的な記念の年に
40周年を記念し、世界各国の出版社が2026年を通じてさまざまな施策を展開します。それは〈ウィッチャー〉シリーズの文学的基盤と長期的な価値を改めて強調するものになるでしょう。 各国で、新装版や特装版、コレクターズエディションの発売や、新カバーデザイン、記念イベントなどさまざまなキャンペーンなどを実施し、新たな読者の獲得をおこない、同時に長年のファンへ感謝します。 株式会社 早川書房では、以下の施策を予定しています。 ・著者直筆サイン蔵書票つき『ウィッチャー カラスの十字路』販売< ・Audible版『ウィッチャーIV ツバメの塔』『ウィッチャーV 湖の貴婦人』配信 ・ウィッチャー40周年キャンペーン(ブログ記事・動画での紹介) また今回初めて、〈ウィッチャー〉シリーズで、英語のドラマ仕立てのオーディオ版が配信されます。2026年秋の『ウィッチャー カラスの十字路』を皮切りに、Orion社(英国)とOrbit社(米国)がフルキャストによるオーディオドラマ制作を開始し、作品を新たな形で体験できる機会を提供します。
●出版社コメント
日本で初めて〈ウィッチャー〉シリーズを紹介したのは2010年。2015年に発表されたゲーム『ウィッチャー3 ワイルドハント』が日本でも話題になり、〈ウィッチャー〉シリーズは翻訳ファンタジーの話題作となりました。その後、Netflixで小説をもとにしたドラマの配信も始まり、昨年は、11年ぶりの新作となる『ウィッチャー カラスの十字路』も発売されました。日本ではこの15年でシリーズ累計20万部超刊行しています。 ゲーム『ウィッチャー4』の開発も進んでおり、ゲーム新3部作の第1弾になる予定とのこと。今後も〈ウィッチャー〉シリーズの人気は続きそうです。 読者のみなさまとともにシリーズ40周年を祝い、これからも末長く〈ウィッチャー〉の世界を一緒に旅していければと思います。
●拡張を続ける作品世界
〈ウィッチャー〉は文学を基盤としつつ、さまざまな媒体を通じて進化を続けています。 Netflixによる映像化は、2019年に世界中の視聴者に配信を開始し、最終シーズンを2026年に予定しています。一方、CD PROJEKT REDはゲーム〈ウィッチャー〉シリーズの新作を開発中です。記録的ヒットを誇るフランチャイズで、今回は新たにシリが主人公として中心に据えられる予定です。 これらは、小説から始まったこの〈ウィッチャー〉作品世界が、書籍・ゲーム・テレビ・音声・グッズといった多様なフォーマットで拡張し続けていることを示しています。
以上
編集者向け注記
●アンドレイ・サプコフスキの文芸エージェント連絡先
詳細情報、高解像度画像、著者インタビューのご依頼は以下までご連絡ください。
contact@pasqualini-agency.com
早川書房へのお問い合わせはこちらよりお願いします。
https://www.hayakawa-online.co.jp/contact/service
●〈ウィッチャー〉シリーズについて
〈ウィッチャー〉シリーズは、怪物退治をなりわいとするリヴィアのゲラルトを主人公に、政治的陰謀、戦争、運命が交錯する道徳的に複雑な世界を描く物語です。
短篇集および長篇作品――『カラスの十字路』『最後の願い』『運命の剣』『エルフの血脈』『屈辱の刻』『炎の洗礼』『ツバメの塔』『湖の貴婦人』『嵐の季節』――を通じて、運命、中立、偏見、そして選択の代償といったテーマを探求します。
民間伝承、ブラックユーモア、哲学的深みを融合させた本シリーズは、現代ファンタジー文学の礎のひとつとなっています。
●アンドレイ・サプコフスキについて
アンドレイ・サプコフスキは現代ファンタジーを代表する作家のひとりであり、世界的ベストセラー〈ウィッチャー〉シリーズおよび〈フス戦争〉三部作(未訳)で知られています。
ポーランドの雑誌〈ファンタスティカ〉Fantastykaに掲載された短篇から始まったゲラルトの物語は、やがて史上屈指のファンタジー・フランチャイズへと成長しました。40以上の言語に翻訳され、3,000万部以上を売り上げた、世界的なムーブメントとなっています。
複雑な倫理観を持つ登場人物、緻密なプロット、気の利いたセリフで知られる本シリーズは、善悪の単純な対立ではなく、繊細な選択の積み重ねを描くことで、従来のファンタジーの枠組みを刷新しました。政治的陰謀、民間伝承、哲学、スリリングな冒険を融合させ、現代ファンタジーのあり方を再定義した作品です。
またサプコフスキは、15世紀のフス戦争を舞台にした歴史ファンタジー〈フス戦争〉三部作の著者でもあり、綿密な調査に基づく描写、迫力あるアクション、鋭いユーモアで高く評価されています。
その功績により、文化功労章「グロリア・アルティス」金メダル、ヤヌシュ・A・ザイデル賞(6回)、デイヴィッド・ジェメル・レジェンド賞(2009年)、世界幻想文学大賞功労賞(2016年)など、数多くの賞を受賞しています。2024年には〈ウィッチャー〉シリーズは〈フォーブス〉誌により「史上最高のシリーズ作品30選」に選出され、現代の古典としての地位を確立しました。
さらに、本シリーズは文学の枠を超え、グローバルなメディア展開を遂げています。CD Projekt Redによるゲームは数百の賞を受賞し、Netflix版ドラマは同プラットフォームでもっとも視聴された作品のひとつとなりました。こうしてファン層が拡大し続ける〈ウィッチャー〉シリーズは、現在、もっとも影響力のあるファンタジー文学作品群のひとつであり続けています。