ミステリ界騒然!? こんな翻訳ミステリ見たことが無い! 『ターングラス 鏡映しの殺人』発売中!
早川書房は、9月19日(木)に、『ターングラス 鏡映しの殺人』(ガレス・ルービン/越前敏弥 訳)を刊行します。19世紀のエセックス、そして20世紀のカリフォルニアを舞台にしたふたつの物語が、表と裏の両方から読むことの出来る摩訶不思議な一冊です。本日はそのあらすじと読みどころをご紹介します!
『ターングラス 鏡映しの殺人』表1(表紙)書影
『ターングラス 鏡映しの殺人』表4(裏表紙)書影
●あらすじ
・エセックス篇
1881年、エセックス沿岸のレイ島。医師シメオンは、体調不良に悩む叔父オリヴァーが住む島唯一の建物ターングラス館を訪れ、オリヴァーから衝撃的なことを告げられる。彼の義理の妹で、とある事情から館に監禁されている女性フローレンスが、オリヴァー毒殺を画策しているというのだ。なぜフローレンスは監禁されることになったのか、そしてオリヴァーが感じる殺意の正体とは。謎を解き明かす鍵は、1939年のカリフォルニア、デューム岬にあるガラスでできた屋敷に住む一家の物語が書かれた小説の中にあるというが……。
・カリフォルニア篇
1939年、カリフォルニアのデューム岬。州知事の息子で作家のオリヴァーが、ガラスでできた屋敷ターングラス館の敷地内にある執筆小屋で死体となって発見された。警察の捜査によって自殺だと結論付けられたが、オリヴァーの友人ケンはその死に疑問を抱く。死の間際のオリヴァーが書いた、1881年のエセックスを舞台にした小説に真相が隠されていると直感し、捜査を始める。その中でケンはオリヴァーの弟が25年前に誘拐され、殺されていたことを知り、エセックスのレイ島にあるもうひとつのターングラス館へと向かうが……。
●読みどころ
まずは下の写真を見てください。
ええ!? 二冊の本なの? という声が聞こえてきそうですが、いえいえ、そうではないのです。
そう、本作は表と裏の両方から読むことの出来る本になっているのです。
つまり、こういうこと。
表から読むエセックス篇では、1881年のエセックスにあるターングラス館を舞台にした物語が、裏から読むカリフォルニア篇では、1939年のカリフォルニアのターングラス館で起こった事件をめぐる物語が、それぞれ展開されます。
表から読む物語と裏から読む物語が、互いの伏線となり、互いの解決篇となる未だかつてない傑作ミステリをぜひお読みください!
●著者情報
ガレス・ルービン
イギリス在住。ジャーナリスト、作家。2019年にソ連占領下のロンドンを舞台にした Liberation Square で作家デビュー。本作は三作目に当たる。最新作は、シャーロック・ホームズのパロディ作品の Holmes and Moriarty であり、現在、本作の続篇となる The Waterfall を執筆中。
●書誌情報
タイトル:『ターングラス 鏡映しの殺人』
著訳者:ガレス・ルービン
訳者:越前敏弥
発売日:2024年9月19日
判型:四六判上製
本体価格:2,500円(+税)
ISBN:978-4-15-210362-8