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吸血鬼×スチームパンク×探偵譚 『血と霧1 常闇の王子』刊行 (2016/05/26)
『血と霧1 常闇の王子』が刊行されました。
舞台は、血の価値を決める三属性――明度(バリュー)、彩度(クロマ)、色相(ヒュー)――による階級制度に支配された巻き貝状の都市国家ライコス。
その最下層にある唯一の酒場『霧笛(むてき)』で血液専門の探索業を営むロイスのもとに、少年ルークの捜索依頼が持ち込まれます。
だが両親だと偽る男女は、事件の核心部分を語ろうとしません。
この街で価値ある血を持つと思われる少年がさらわれたということは、血を抜き取れられている可能性が高い。
少年の境遇に自らの過去の因縁を重ねたロイスは調査を始めますが、事件は次第に国家を揺るがす陰謀につながっていきます。
著者の多崎礼(たさき・れい)さんは、2006年第2回C★NOVELS大賞を受賞した『煌夜祭』でデビュー。
語り部たちが島々を回って集めた物語を披露する一夜を描いた同作で絶賛を浴び、その後も『〈本の姫〉は謳う』『夢の上』など人気シリーズを多数出版しています。
イラストを手掛けてくださった中田春彌(なかた・はるひさ)さんは、ウルトラジャンプで「Levius/est-レビウスエスト-」という作品を連載中の現役の漫画家さんです。
最近では朝日新聞にて連載中している沢木耕太郎さんの小説『春に散る』の挿絵も手掛けています。
レイ・ブラッドベリとレイモンド・チャンドラーが大好きだという多崎さんが作りだした本作、ぜひお楽しみください。