海賊船の財宝
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カリブの海賊の巻
フライング・ダッチマン号から助けられた少年ベンと愛犬ネッドは、カリブ海に面した港町カルタヘナにいた。たまたま、フランスの海賊船マリー号の船長で、好人物のラファエル・チューロンに気に入られたベンとネッドは、彼の船に乗りこんでふたたび海に出ることとなる。
だが、故郷フランスをめざすマリー号を追う不審な船が2隻あった。片方は、チューロンに賭けで負けた欲ぶかいスペインの海賊、ロッコ・マドリードの船、海の悪魔号。もう片方は、チューロンの船に積まれた財宝を横どりしようとたくらむイギリスの私掠船、デボン・ベル号だ。こうして、三つどもえの逃走劇がはじまった。
フランス船では、乗組員の脱走、カリブの土着民との遭遇、ベンとネッドをかわいがる船長への不満など、つぎつぎと問題が発生。やがてついにスペイン・イギリス両船に見つかるが、うまく敵船どうしを相対させ、どうにか逃げきる。
追いつめられたロッコ船長と、イギリス船のティール船長がしのぎをけずっているあいだに、スペイン沖までたどり着いたフランス船では、船長の庇護にもかかわらず、ベンとネッドを追放しろという要求が高まってくる。だが、あわや乱闘というときに、フランス海軍の船団がすがたをあらわした……!
ピレネーの山賊の巻
陸に上がったベンとネッドは、森をさまよううち、美しい歌い手だが少々荒っぽい少女カレイと、ドミニクと名乗る少年と出会う。ドミニクは「サバダの絵かき」として有名な似顔絵かきだったが、真実をえがきすぎておそれられ、追放されたという。3人と1匹は意気投合し、いっしょに旅をすることになる。
一行はピレネー山脈のふもとの町ヴェロンで、老ブルゴン伯爵の屋敷にいそうろうする。伯爵は、遠いむかしの悲劇を語る。弟の忘れがたみである赤ん坊アダモが、ピレネー山中の極悪非道な山賊ラザン一族にさらわれ、以来20年近くも消息がないという。ベンとネッドはアダモ救出が自分たちの使命とさとり、カレイやドミニクとともに山脈へと向かう。
山の中で出会ったヤギ飼いからアダモやラザン一族の情報を得て、ベンたちは一味の巣窟にたどり着くが、そこで敵にかこまれてしまう。ネッドだけがかろうじて逃げだし、雪山をかけおりて助けを呼びにいく。
ベンとカレイ、ドミニクは地下牢にとじこめられる。ラザン一族を恐怖で支配するあやしげな魔女は、ベンにいたく興味をしめす。牢から呼びだされたベンに、魔女が持ちかけたおどろくべき条件とは? そして、ネッドは3人を救出できるのか?
迫力満点のアクション・シーン、たくみな語り口、もの悲しさとユーモアのバランスなど、どれを取っても絶妙。前作を読んだ人はもちろん、そうでない人も十二分に楽しめる。冒険小説のおもしろさを堪能するのにもってこいの作品。
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