くらやみの速さはどれくらい
商品詳細
自閉症が治療可能になった近未来。自閉症者最後の世代であるルウは、製薬会社の仕事とフェンシングの趣味をもち、困難はありつつも自分なりに充実した日々を送っていた……ある日上司から、新しい治療法の実験台になることを迫られるまでは。“光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず”――そう問いかける自閉症者ルウのこまやかな感性で語られる、感動の物語。
解説;大野万紀
■本書への賛辞
本書が、知的障害をもつ青年が手術で天才になっていくダニエル・キイスの名作『アルジャーノンに花束を』と比べられるのは避けようがない。だが、本書はそれ以上にすばらしい作品といえるだろう……主人公ルウは、他の小説では見られない、繊細かつ微妙な陰翳のある印象的な人物だ。
――ワシントン・ポスト紙(エリザベス・ハンド評)
★
完成された筆致であり、知的で、とても心動かされる。読者は自閉症者の見る世界にみちびかれ、その誠実さをしっかりと伝えられる。
――カーカス・レビュー誌
★
心と魂をつかまれるストーリーと、人一倍勇気のある賞賛すべき主人公をそなえたほんとうに優れた小説である。これこそ必読の書だ!
――アン・マキャフリイ(《パーンの竜騎士》著者)
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