【訃報】直井明氏逝去のお知らせ
海外ミステリ研究家の直井明氏が、2月2日、インフルエンザ感染症のため都内の病院で逝去されました。葬儀は近親者で営まれました。享年93。
直井氏は、1931年生まれ。東京都出身。東京外語大学インド語科卒業後、商社の海外駐在員として勤務の傍ら、エド・マクベイン〈87分署〉シリーズを中心に海外ミステリの研究に邁進。1989年、『87分署グラフィティ エド・マクベインの世界』で第42回日本推理作家協会賞評論部門を受賞。早川書房では『エド・マクベイン読本』の編纂を手掛けた他、海外ミステリの解説や、ミステリマガジンでの連載コラム「海外ミステリ風土記」や評論連載「ヴィンテージ作家の軌跡」など、長年にわたり、ご寄稿いただきました。その他の著書に、『海外ミステリ見聞録』『本棚のスフィンクス 掟破りのミステリ・エッセイ』『スパイ小説の背景』などがあります。
また、マクベイン本人とも交流があり、本人以上に直井氏が著作に通じていたことから、新作執筆の折には、登場人物などの過去作の情報を直井氏に確認していたというエピソードも残されています。
心よりご冥福をお祈りいたします。

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