津波の霊たち
商品詳細
《ザ・タイムズ》東京支局長が6年の歳月を費やした慟哭のルポ。
奥野修司氏
(ノンフィクション作家。『魂でもいいから、そばにいて』)
「津波が残した人間の悲しみと業を描く迫真のルポ」
玄侑宗久氏
(僧侶・作家。『光の山』)
「とうとう途中で読み止められなかった。見事な仕事である」
英《エコノミスト》誌、《ガーディアン》紙、〈NPR〉、〈GQ〉誌、〈Amazon.com〉などで年間ベストブック選出
在日20年の英国人ジャーナリストは、東北の地で何を見たのか?
2011年3月11日、東日本大震災発生。
その直後から被災地に通い続けたロイド・パリー記者は、
宮城県石巻市立大川小学校の事故の遺族たちと出会う。
74人の児童と10人の教職員は、なぜ津波に呑まれたのか?
一方、被災地で相次ぐ「幽霊」の目撃談に興味を持った著者は、
被災者のカウンセリングを続ける仏教僧に巡り会う。
僧侶は、津波の死者に憑かれた人々の除霊を行なっていた。
大川小の悲劇と霊たちの取材はいつしか重なり合い――。
傑作ルポ『黒い迷宮』の著者が6年の歳月をかけ、
巨大災害が人々の心にもたらした見えざる余波に迫る。
■著者紹介
リチャード・ロイド・パリー Richard Lloyd Parry
英《ザ・タイムズ》紙アジア編集長および東京支局長。20年以上、東京に暮らす。1969年生まれ、英国・マージーサイド州出身。オックスフォード大学卒業。1995年に《インディペンデント》紙の特派員として来日。2002年より《タイムズ》紙へ。日本、朝鮮半島 、東南アジアを主に担当。これまでにアフガニスタン、イラク、コソボなど28カ国・地域を取材し、イラク戦争、北朝鮮危機、タイやミャンマーの政変、東日本大震災などを報じてきた。2005年には、インド洋大津波の取材と二重被爆者の故・山口彊氏へのインタ ビューでBBC(英国放送協会)の番組の「今年の外国特派員」賞を受賞。著書にIn the Time of Madness、『黒い迷宮』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)などがある。『黒い迷宮』の英語版は、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の「最優秀犯罪実話賞」および サミュエル・ジョンソン賞の候補作に選ばれ、邦訳版も大きな話題を呼ぶ。
■訳者略歴
濱野大道(はまの・ひろみち)
翻訳家。ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)タイ語および韓国語学科卒業、同大学院タイ文学専攻修了。訳書に、パウエル『ドビュッシーはワインを美味にするか?』、リーバンクス『羊飼いの暮らし』、フィン『駅伝マン』、ロイド・パリー『黒い迷宮』(以上早川書房刊)ほか。
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