| 犯罪捜査や議会での証言の真偽判定につきものの技術といえば、嘘発見器である。だが意外にも、嘘発見器を大々的に使用しているのは世界でもアメリカだけであり、そのアメリカでも、嘘発見器による証拠は法廷では採用されないのをご存じだろうか? その嘘発見器は、1920年代に誕生してアメリカ文化に定着するまでの稀有なドラマを秘めた発明だった。発明者のジョン・ラーソンは、自分がいわばフランケンシュタインの怪物を創り出したことを後悔し、死ぬまで自らの被造物と闘った。そして彼の弟子にあたる、嘘発見器操作の天才レナード・キーラーは、世にこの機械を広める役割を果たし、自らも虚名をあげるが、人知れず心をすさませていった……。創始者たる2人の人物の葛藤劇を中心に、否定されるたびに不死鳥のように蘇る嘘発見器をめぐる、アメリカの知られざる黒い水脈を描きだしたノンフィクション大作。 |