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ホーム > お知らせリスト >あり得たかもしれない世界で展開するミステリ『プランD』発売

お知らせ

あり得たかもしれない世界で展開するミステリ『プランD』発売 (2016/06/07)



現代史の勉強です。
第二次世界大戦後、東西に分裂していたドイツがふたたび統一されたのは、西暦何年?
そんなの、ついこの前の出来事で、歴史じゃないという人も多いでしょうが。
正解は1990年。
では、この歴史的事実が「なかった」としたら、どうなっていたでしょうか?
ドイツで大きな話題となった『プランD』は、統一されないまま21世紀になったドイツを舞台にしたミステリです。
歴史には無数の分岐点があります。
もしも、あの時ああなっていたら、あの時こっちに行っていたら、その後の歴史はどう変わっていたか?
そんな想像を膨らませられるのは、フィクションの楽しみのひとつです。
たとえばフィリップ・K・ディック『高い城の男』とか、レン・デイトンの『SS‐GB』とか、ロバート・ハリスの『ファーザーランド』とか……ちょっと昔には、実際の戦争の経過を改変した「架空戦記」が流行ったこともありました。
そうした系譜に属する『プランD』では、現実には存在しなかった「21世紀の東ドイツ」がリアルに描かれているところが読みどころ。
大胆な改革である〈再生〉によって生き残った社会主義国東ドイツ。
そこで描かれるのは、経済的に困窮する国家、日用品にすら事欠く生活、自由のない言論や報道、にもかかわらず優れた工業技術、そして東側市民の西側に対する根深いコンプレックスなど。
ドイツ人ならば「ああ、たぶんそうなっていたんだろうな」と思うのでしょう。
もちろん、さまざまな困難を超えて事件の真相を追うミステリであり、また現代東欧諸国に見られる国家財政破綻の寓話として、そして不可解な状況に追い込まれる男の心理を描いた内面小説としても、たいへん面白い作品です。
話題作『プランD』にご期待ください。

 
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