第8回アガサ・クリスティー賞発表  
7月5日(木)、早川書房に於いて、第8回アガサ・クリスティー賞の最終選考会が、北上次郎氏、鴻巣友季子氏、藤田宜永氏、清水直樹・ミステリマガジン編集長の4名により行なわれました。協議の結果、大賞にオーガニック ゆうき氏の『入れ子の水は月に轢かれ』が決定しました。

株式会社早川書房と公益財団法人 早川清文学振興財団が主催する本賞は、「ミステリの女王」の伝統を現代に受け継ぎ、発展、進化させる総合的なミステリを対象とし、本国イギリスのアガサ・クリスティー社の公認を受けた世界で唯一のミステリ賞です。

大賞受賞者には正賞としてクリスティーにちなんだ賞牌、副賞として賞金100万円が贈られます。受賞作品は早川書房より11月に単行本で刊行される予定です。

贈賞式は11月19日(月)に東京・信濃町の明治記念館にて執り行なわれます。また、詳しい選考過程、選評は「ミステリマガジン」11 月号(9月25日発売)に掲載いたします。

 
第8回アガサ・クリスティー賞受賞
『入れ子の水は月に轢かれ』
オーガニック ゆうき


『入れ子の水は月に轢かれ』 ストーリー
 水難事故で亡くなった双子の兄の身代わりとして、シングルマザーの母親に育てられた青年・岡本潤。彼は理不尽な家庭環境から逃げ出し、沖縄・那覇の水上店舗通りに辿り着いた。そこは太平洋戦争終了後、ガーブ川を不法占拠して建てられた沖縄社会のワンダーゾーン。潤は鶴子オバアや高齢フリーターの健さんといった、猥雑だが人情味溢れる人たちとの交流で生きる力を取り戻し、やがて「水上ラーメン」を開店するに至る。しかし開店当日、一組だけ来た男女のお客が水死体として発見される。不審な水難事件の謎を追うことになった潤と健さんは、ガーブ川の水上店舗建設工事の時代に暗躍した在日米軍とCIA、そして沖縄戦後史の闇と向き合うことになる……。

オーガニック ゆうき プロフィール
1992年5月29日生まれ、26歳。沖縄県浦添市出身。京都大学法学部休学中。筆名は有機栽培が好きな母がつけてくれたという。初めて投稿した小説『うないドール』で、昨年2017年の第7回アガサ・クリスティー賞最終候補にノミネート。京都府京都市在住。
 
 
 
日付 : 2018/07/09 照会 : 3391
 
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